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2017年6月

2017年6月16日 (金)

日フィル定期:グラズノフⅡ

日本フィルハーモニー交響楽団 定期公演 於:サントリーホール

できるだけ聴き逃さないようにしている、指揮者ラザレフさんのロシア音楽シリーズです。

グラズノフ◆バレエ音楽「お嬢様女中」
プロコフィエフ◆ピアノ協奏曲第1番 ピアノ:若林顕
プロコフィエフ◆スキタイ組曲「アラとロリー」

おもしろいプログラムだった!1曲目と3曲目はレアでしょう!聴いたことがない以前に、そんな曲があったなんて知らなかったよ。
グラズノフのはロマンチック・ラブコメ・バレエにつけた音楽なので、映画音楽感覚。近代というよりは後期ロマン派な感じだ。
お嬢様の舞踏会の場面が多いため、いろいろな種類の舞曲が並んでいるのですが、バロック舞曲にのっとって作られていることが透けて見える一方で、近代的な甘さがおもしろい(本物のバロックのスピード感がない分、ベタな盛り上げがある)。

プロコのピアノ協奏曲は、日本人でプロコを弾かせたら間違いない若林さんの、よくしなる鋼のようなタッチが痛快でした。以前プロコを若林さんで聴いて、丸っこいお体(失礼)からよくあんな音が出るものだと放心してしまい、以来、若林さんなら安心してコンサートに行けます。
今日は曲の最初の方はオケとピアノがちょっと合っていないと感じて、どこで立て直すだろう…と手に汗してしまったが、数分でいつの間にか直ってた。

ラストの曲は本当に衝撃でした。予習しないでぶっつけで聴いたんですけど、一言で言うなら「なんじゃこりゃ」。スコアが見たい。というかどこでこんな曲見つけてきたんだ。ってロシアでに決まっとるがな。さすがはラザレフ氏。
古代のスキタイ文明の神話の物語に沿って作られているので、劇音楽の側面があるのだけど、形だけはロマン派の交響詩っぽいか?
何が衝撃って、一番衝撃だったのは音量でした。大音量はフルオケならではですけど、ここまでのはなかなかないのでは。しかもプロコだから不協和音びしばしで、大音量がさらに大きく聞こえるという…。日フィル、ラザレフ氏に鍛えられたからか、こういう強い音のバランスがうまいです。うるさいとか割れているとか思わせないし、物理的にここまで出せるものなのかと感動もする。
冒頭の、打楽器奏者10人が全力で叩きまくる&金管大絶叫&弦楽器は弓を高速上下、の迫力にいきなり持っていかれてしまい、第2曲、第3曲と不思議ワールドを経て、第4曲でまた全員総攻撃。終わりかたもびっくりでした。全員フォルテ10個くらいついていそうな音が長く伸ばされていて、それがいきなりブツッと消えるの。ジャン!でもドン!でもなく。異教の神様の争いの話なので、常識では思いつかない曲でイメージ通りかもと納得してしまいましたが。
古楽とか室内楽とかを聴くことの方が多いので、たまにフルオケを聴くと体力いるわなあと思うのですが、この曲はまたとびきり体力勝負でございました。

2017年6月 8日 (木)

コンチェルト・イタリアーノ演奏会

於:ヤマハホール

コンチェルト・イタリアーノという合奏団から少人数が来日してスペシャル・アンサンブルという形の演奏会を行いました。
イタリア人がイタリアの古い歌を演奏するプログラム。聴き逃せませんな!

ソプラノ歌手2人(ソロで歌ったり二重唱したり)と、通奏低音3人という編成ですが、通奏低音の内訳が「チェンバロ+テオルボ2人」てのがちょっと珍しめ。
あとでチェンバロの先生に伺ったところ、最近は通奏低音パートを、単音楽器ではない楽器を厚く重ねる試みがプチ・ブームなんだそうです。

去年くらいから、チェンバロと歌という組み合わせ(たった2人だけ)のシンプルな美しさが琴線に触れるようになり、トシかなと思う今日この頃。
テオルボが加わると、ひそやかな装飾の増量がまたいいのだった。音量じゃないのよね…つくづく。
歌は全曲モンテヴェルディの作品だったのですが、意外に大胆な和声感がちょこちょこ顔を出すので、いちいちニコニコしてしまいました。

今日のチェンバロ奏者はあまりうるさく飾らないタイプだったんですけど、アルペッジョの速さに工夫ありでさすがさすが。
歌曲の他に、テオルボ二重奏とチェンバロ独奏のコーナーもありました。満足!
チェンバロ独奏曲は私の大好物のフレスコバルディ。フレスコバルディは、ほぼルネサンス期のヒトなのに信じられないくらい先走ったセンスの人で、その中でも特にやっちゃったなという感じの曲を選んできました。コンサートでこの曲を弾く人は割と多いですが、聴き比べが楽しいんですよ。あまりに違いすぎて。これを本場イタリア人が演奏するのだから聴きものでございました。本当にヘンな(褒め言葉)曲だこと。

このところモダン楽器のコンサートが続きましたし、大編成のオケもあったけれど、古楽はやはりいいですなあ。

2017年6月 4日 (日)

アキロン四重奏団

アキロン四重奏団リサイタル 於:第一生命ホール

初来日のフランスのカルテットのコンサートに行ってきました。4人とも女性です。
コンクールで好成績をあげ、今はヨーロッパ中心に精力的にコンサート活動を行っているところです。
まだ学生さんのような、若さあふれる快活でやる気のみなぎった感じに、つい親戚のおばちゃんのような気分で応援したくなり、来日を楽しみにしておりました。

プログラムは、モーツァルトが若い頃に書いた2つの四重奏曲(5番・6番)の間にデュティユーの前衛作品を挟んだ3曲が前半。
休憩後はドビュッシー1曲。
アンコールはラヴェルの第2楽章。
弦楽四重奏曲って、古典派の時代はたくさん書かれたけれどドビュッシーもラヴェルも1曲ずつしか書いていないので番号はありません。

現代音楽も生だと割とちゃんと聴けるということがわかってきて、今日はデュティユーも楽しみでした。
十二音技法の曲に比べるとまだ音楽らしさの残った前衛なので、聴きやすい方だったなあ。
弦楽器のテクニックを知らないのでピアノの前衛音楽ほど「ふむふむそうか」的な発見は少ないけれど、弓づかいの多彩さを鑑賞した感じでした。速い弓、遅い弓の使い分けが、オーソドックスな曲よりもはっきりとわかりますね。
鋭い音の作り方に若いチームらしさがほとばしっていて、彼女たちでショスタコおぢさんを聴きたいなと思いました。

モツ曲は短く明朗なので箸休め気分で聴いてしまうのだけど、最近は「ピアノで学ぶモーツァルト」以外のモーツァルトに興味が開いてきたので、ちょこっとお勉強モード。
フレーズの切れ目をどこにとっているのかなど、聴きどころが少しずつわかってきたかも。

わたくし的メイン料理はドビュッシー。
しょっぱなからテクニックびしばしなのよね。彼女たちにしてみればお国モノですし、一番自信を持って提供した料理なのでは。
結構ダイナミックじゃん、お嬢さんたちやるな!
ラヴェルも聴きたかったので、アンコールで少し聴けて嬉しかったです(鎌倉公演にはラヴェルが入っていたのよね…)。
このちょっとだけのラヴェルで思ったのですが、このチーム、アグレッシブなことをしているのにそう見えないんだな。汗が飛ぶような暑苦しいことをしてはいないが、だまされるなよ。

次に来日したら、プログラム違いの公演をはしごしたいな。
コンサートの遠征には慣れている(笑)。

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