2018年6月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ

« 強弱で表現すること | トップページ | 緊張経験を積む »

2017年9月29日 (金)

ドビュッシーの習作

次の室内楽の発表会はたぶん2020年。
何人かの生徒さんがやっていた「自分以外は全員プロ」のチームで参加すれば、自分のやりたい曲を持ち込みでできるんだよなー。
生徒同士で組むのも勉強になるけれど(至らない同士であぶりだされる問題点の貴重なことといったら)、ちょっと背伸びした曲を気持ちよく演奏する喜びも捨てがたい。
やりたいことはやっておかねば。もう若くないのでござる。
「自分の腕ではかなり無理があるが、死ぬまでにやっておきたい曲がある」という人は多いでしょう。ボロボロでもいいから1度お手合わせ願って「思い残すことはない」と笑って死ぬんだよねきっと。
私の「無理だが死ぬ前になんとか」はラヴェルのピアノ三重奏曲。ラヴェルの晩年の傑作で、遺言とまで言われているくらい内容の濃い作品。表面をなぞるだけで精一杯だろうけれど(いやそれすらもどうだか)、本当に一度でいいからやってみたいな。

それはさておき、フォーレ&ドビュッシー&ラヴェルのピアノ三重奏曲がセットでCDになっていることが多いんですよ。
3人ともピアノ三重奏曲は1曲ずつしか書いていないのと、音楽史的にも3人並べるとおさまりがいいのとで、そうなるんですよね。ちょうどCD1枚の長さだし。
なので、ラヴェルを聴くならついでに、と3曲続けて聴いてしまうんですが、この3曲の中でドビュッシーのだけが見劣りするなあといつも思っていました。
フォーレは他の2人より時代が少しだけ古いので、さほどとんがったことをしていないのは当然なのですが、ロマン派にしては近代の風を感じるところもあり、もっと古い「ザ・ロマン派」とは一線を画す響き。それに、ラヴェルのそれと同様に亡くなるすぐ前の作品だけあって、持てるものを出し尽くしたのであろう完成度の高さです。
しかしドビュッシーのは…うーむ。それに、出来がどうこう以前に、どこがドビュッシー?と首をひねるくらいにドビュッシーらしい要素がほとんど入っていないのも謎だ。
ここにきてようやく調べました。ドビュッシーのピアノ三重奏曲なんて最近まで存在することすら知らなかったのですが、なんとなんと作曲を勉強し始める前、17歳のときの作品だったんですって!そりゃレベルが違いすぎるってもんですわ。
書かれてから百年たって原稿が出てきたんだそうです。本当に習作レベルなんですね。

とはいえ美しいメロディーはあちこちに散りばめられていて、ロマン派の曲だと思えばそう悪くないぞ。時代的にはロマン派が終わりかけの頃だから、先輩たちの作品を参考に作ってみたわけで、素人少年がよくぞここまでという気になってくる。
ラヴェルやフォーレの三重奏曲に比べると、ピアノがさほど難しいことをしていないので、もしかしたらこれならそんなに無理せずとも弾けるかも…。
折しも、行きつけの楽譜専門古書店で、この曲のとても状態のよい楽譜が見つかり、それなのに驚きの低価格だったので「思わず!」。
(まったく同じ楽譜が新品なら6,200円もします。室内楽の楽譜は輸入品ばっかりで本当に高いのです…。古本とはいえ、書き込みも折れ曲がりもないのに1,500円とは何かの間違いだろうか)

さっそく楽譜を見ながらCDを聴きました。おお、これはいけそう。
そして、何ヶ所か、ピアノ曲によくみられるドビュッシーらしいクセのようなものを見つけました。後の片鱗はあったんですなあ…するっと聴いていただけではわからなかった。
そして、楽譜を見ながら何度か聴いて演奏のイメージを作っているうちに、ちょっと好きになってきました。正確には、ツボに入るポイントをいくつか見つけて、それが回を重ねるごとに少~しずつ増えていくの。
《嫌いではないがどうでもいい曲》だったのが、「とてもツボ!」な箇所がちょこちょこあるおかげで、気になる曲に昇格したわけです。
技術的な難所はないので、弦と合わせる勉強さえ積めばできると思います。
2020年に間に合うかはわかりませんが、遅くともその次の室内楽発表会までにはなんとかしたいですね。

« 強弱で表現すること | トップページ | 緊張経験を積む »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 強弱で表現すること | トップページ | 緊張経験を積む »