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曲◆ジャズなど

2015年9月 9日 (水)

ジャンゴ

むかしむかし。
ジャンゴ・ラインハルトという人がいました。
例によって、その名を初めて耳にしたのは高校生の頃、FMラジオから流れてきたのであります。
何をする人なのか知らなくても、名前の響きがめっぽうカッコイイと思いませんか?
第一印象は、ハードボイルド小説を読みながらバックにジャンゴ・ラインハルトの音楽が流れていたら渋いぜ…というイメージでした。あくまでも名前から受けるイメージだけですが。
実際に曲を聴いてみたらちょっと違っていましたが、ギターの歴史を変えてしまったくらいのすごい人でした。
私が生まれる10年も前に亡くなっていたことと、音楽史上に残した軌跡の大きさから「伝説の人」として脳裏に刻まれてしまいましたが、よく考えるとそこまで昔の人でもなかったんですよな。
ジャンゴは40代前半で亡くなってしまったからリアルタイムで知らなかったけれど、生前の彼の音楽仲間は私の高校生時代にはまだまだ現役でした。

ジャンゴの両親はヨーロッパを移動して生活しているロマ(当時の呼び方はジプシー)で、彼が生まれたときはベルギーに滞在していたそうです。
ロマなのでバンジョーやヴァイオリンで音楽をするのは当然という環境。
そして、クラシック以外のギターは、コードをじゃかじゃか鳴らして歌の伴奏をするくらいしかなかった時代。
ソロをとる楽器たりえると世間に知らしめた先駆者だったのですね。
現在、ロックでギターのリフを入れるのは当たり前ですが、最初にそういうことをしたのはたぶんこの人だろうというわけです(ロックで最初にやったのはクリーム時代のクラプトン?)。
ジャンゴが活動していた頃のジャズはまだスウィング・ジャズで、自分のルーツである音楽とスウィングを融合させた「ジプシー・スウィング」と呼ばれるようになる音楽で世界に知られました。
米国発祥のジャズがヨーロッパにも到達して、独自の発展を始めたという歴史も感じる話ですね。
…うーん、そうか、まだスウィングの時代だったんだな。もっと長生きしてもらってモダンやハード・バップと融合したジャンゴ節も聴きたかったなあ…。

彼の盟友の一人、ジャズ・ヴァイオリンのステファン・グラッペリ(こちらを先に知っていて大ファンでした。1997年まで長生きした)との作品が有名で、CMなどにさりげなく混ざっていたりします。
ジャンゴ本人の演奏はとても古いので録音が悪く、ここで貼るのは別のミュージシャンによる演奏にします。

編成がちょっと変わっているのよね。ドラムがいないの。弦のカッティングでリズムが刻めちゃうし、ベースも「リズム隊」というくらいだしね。

以下、どれも曲はジャンゴとグラッペリの共作『ジャンゴロジー』

オリジナルと違うところは、ギターが入っていない点。
ジャンゴのパートもすべてヴァイオリンで弾いているわけです。

次はこちら。ジャズ・ギタリストたちが寄ってたかって演奏したもの。
一つめのとは逆パターンね。
ヴァイオリンのパートもギターで再現しています。すごいな。

動きのほとんどない動画ですが、見入ってしまいます。
終わりかたのさりげなさもカッコイイ!

そんで、ジャンゴのギター奏法がどうすごいかの図解↓

短いのでぜひ見てみてください。
発明した人もすごいが、できるだけでもすごいわ。
弦楽器奏者、そんけーするわ。

2014年8月23日 (土)

ディズニー・4

ピノキオ(1940年公開)
主題歌「星に願いを」のオリジナル

先の2曲に比べると、ジャズになったときの劇的な変化が物足りなく思えて後回しにしてしまいました。
ジャズに限らず、原曲の雰囲気はそのままに、ロマンチックな演奏にするのが定番ですよね。
私の好みとはちょっと違うので今一つのらないんだろうなあ…。
きのうまでに出てきたミュージシャンたちは全員、この曲を録音していますが、今日は違う人による演奏&歌唱にしましょう。

ルイ・アームストロング(愛称:サッチモ)

別の曲でこの歌声を聞いたことがおありでは?
トランペット奏者で、歌も歌います。
この動画はありし日のサッチモを偲ぶという感じで、錚々たるスターたちと一緒の写真がどんどん出てくるのでつい見入ってしまいますね。で、最後の1ショットで泣きそうになります。亡くなったのは1971年ですが、改めて、ありがとうバイバイって言いたくなる写真だ。

2014年8月22日 (金)

ディズニー・3

アリス、続きます。

ジャズのピアニストで特に有名な人を一人だけ教えなさいということになったら誰を選びましょうか。
ジャズとひとくくりに言っても種類があるし、好みもあるし。
無理の上にも無理を重ねてえいやっ、と

ビル・エヴァンス・トリオ(1961年)

これが収録されたライヴ盤は名演の誉れ高いものです。
アリスのジャズ演奏では実はこれが一番有名かも。
クールですねえ。素敵だ。

ビル・エヴァンスは破滅的な生き方をして酒と麻薬で早逝しました(一切の治療拒否)
が、次に紹介する人は82歳まで生きました。

オスカー・ピーターソン(1983年-日本でのライヴ)
(アルバムに最初に録音したのは1968年)

最初は同じように聞こえるかもしれませんが、途中からガラリと変わりますよ。

ご覧のとおり、いつもニコニコ、本当に楽しそうに演奏する人です。その指から出てくる音楽と表情が完全に一致!
昔のジャズ奏者には珍しいカナダ育ちで、ずっとクラシックをやっていたそうだからいいとこの子だったのかしら。生い立ちが音楽に出ているみたい。
そしてデイヴ・ブルーベックとは反対に、ピアノが前面に出まくっています。弾けちゃって弾けちゃってどうしようもないって感じ。
ジャズ弾きの中では一、二を争う超絶技巧の持ち主で、まねしようなんて最初から思いません。
ところでこのライヴ、ギターがジョー・パスなの!この人も主役級の素晴らしいプレイヤーなのです!

2014年8月21日 (木)

ディズニー・2

このアニメ映画の絵柄は割と有名ですが、主題歌は「いつか王子様が」に比べるといくらか知名度が低いかもしれません。
ふしぎの国のアリス(1951年公開)
オリジナル・サウンド・トラック盤より主題歌↓

古き良きアメリカ文化の香りがするね~。
原作の英国色は画面にも音楽にもないが、「昔のディズニーアニメ」独特の作風もこれはこれですごい。

さてさて、流れるような美しいメロディだけを生かしてジャズ奏者たちはこんなふうに書き換えてしまいました。
まずは、きのうご紹介したチームによる演奏で。

デイヴ・ブルーベック・カルテット(1957年)

どうしましょう。自力ではこれを再現できないよ。ジャズ初心者の高校生には尚更。
ということで、憧れながら繰り返し聴きました。
自分にとってアレンジということを考える原点といえる1曲です。

2014年8月20日 (水)

ディズニー・1

今週はディズニーづくしで夏休みっぽく。

FMのジャズ番組での特集がきっかけで、ディズニー映画の主題歌を気にとめるようになりました。
ジャズにアレンジしやすい素材が多いんだな~と。

多くのジャズ奏者に好まれ、一度アルバムにしたら終わりではなく、ライヴ盤の数だけ別バージョンが生まれる(盤にならないライヴのことを考えたら気が遠くなる)ため、全部を把握することは不可能です。

特にジャズとの相性の良い曲は「いつか王子様が」「星に願いを」「Alice in Wonderland」など。
まず白雪姫(1937年公開)の挿入歌「いつか王子様が」からいきます。
小人さんたちに姫が歌って聞かせるのよね。

これを最初にジャズ化したものが今日ご紹介する1曲です。
1957年リリースの1枚まるごとディズニー曲のアルバムがあって、その中でも「いつか王子様が」は同業者にも大人気に。
私がFMで初めて聴いたのはそのバージョンではなくライヴ録音盤で、自分の中ではそれが最高の出来と思うようになってしまったのですが、基本的にはほぼ同じです。

デイヴ・ブルーベック・カルテット

衝撃でした。できるかできないかは置いといて、とにかくこれをやってみたい!と熱望し、ピアノで一音一音探しながらコピーを試みた熱い青春の思い出の曲です。
劣化コピーでも、初めて自分の手で弾いてみたジャズ進行(?)がとても新しく思えたんですよねー…あの感動は生涯忘れないであろう。

ピアノを弾いているのがデイヴ・ブルーベックです。
リーダーだけど比較的ひかえめなタイプで、サックスを前に押し出すスタイル。
「Take Five」が有名です。

2014年8月 9日 (土)

夕涼みの音楽・4

ボサノバからちょっとスライドしようかな。
ジョビンの代表曲の一つ「ワン・ノート・サンバ」をジョビン以外の人で聴いてみましょう。

左側のおじさんは、ジャズハーモニカを広めたギタリスト、トゥーツ・シールマンス。
1922年生まれのベルギー人。
私がその存在を知った約30年前にはすでにおじいさんぽかったので、自分が結構な年齢になってきてもまだお元気なのは嬉しいことです。もっとも、今年の春に演奏活動は引退すると宣言してしまいました。特に病気があるわけではないようですが、もう良い演奏ができなくなったということなのですね…。

1曲目が「ワン・ノート・サンバ」です。ジャズの人が山ほどカバーしています。
この場合のノートとは音符のことで、メロディーの最初の部分が1音だけなので(すぐに目まぐるしく移動しますが…)こういう題名。

2曲目(2分30秒頃から)はトゥーツおじさんのオリジナル曲「ブルーゼット(Bluesette)」。
彼の代表曲で、さまざな人がカバーしています。
小ブルースとでもいいましょうか。この3拍子の洒落た曲は、黒人奴隷起源のブルースとは正反対のところにある音楽だと思いますが、そっちではなく歌詞につけた題名なのでしょう。ちょっとした憂鬱のことを歌った詞です。
ギターを弾きながら、そのギターとまったく同じ旋律を口笛で吹くスタイルもこのおじさんが確立しました。2曲目で披露していますね。

例によって私が18歳前後だったかの頃(十代後半って世界を広げる時期だったのよね)、何かのCMでハーモニカでオシャレなジャズを奏でるおじいさんを見かけ、誰っ?!と調べてこの人にたどり着いたのです。
あれからおじさんのCDはいろいろ聴いていますが、そのCMで使われた曲にはまだ再会できません。
それはさておき、映画「真夜中のカーボーイ」のテーマ曲でハーモニカを演奏しているのもトゥーツおじさんです↓

このハーモニカからたいがいスティーヴィー・ワンダーを連想すると思うのですが、もちろん2人は共演しています。スティーヴィーは1950年生まれだから親子ほどの年齢差ですね。

2014年8月 8日 (金)

夕涼みの音楽・3

19歳のときにワルター・ワンダレイのオルガンを知りました。
南国でのバカンス気分とはこういうものかと、また世界が広がった喜びに浮かれたものでした。
まあ古くさいとも言えますが、オシャレなレトロ趣味にマッチしたのですよ。
ワンダレイの世界的ヒットナンバーがこちら「サマー・サンバ」↓

一日中これをリピートしていた日もかなりあります。バカじゃないのか。
画像はこの曲の入っているアルバムのジャケット。これじゃジャケ買いしないよねえ…。

オリジナルはマルコス・ヴァーリで、歌がついていました。
ワンダレイがヒットさせた後にアストラット・ジルベルトが英語で歌ったものも出てまたヒット、しかしオリジナルはあまり知られないまま…あんまりなので貼っておきます。

こっちのけだるいのもまたよきかな。昼寝したくなってしまいますね。

2014年8月 7日 (木)

夕涼みの音楽・2

ジョビンの代表曲は多すぎて選ぶのがつらい。
納涼目的ならこれかな…
「波」という曲です↓

ピアノを弾いているのがジョビンです。本来はピアノ弾きなのです。どう弾いているのか見える動画で嬉しい。クールで知的なこのピアノがとても好きだなあ。
ギターは、これまたブラジルポップス界では超ビッグネームのトッキーニョ。さりげなく凄い演奏をどうぞ。

きのうご紹介した動画の人と同一人物なのか?という感じですが、じゃあその中間のビジュアルのを(笑)
ジョビン&エリス・レジーナの名盤から、「3月の雨(3月の水)」↓

南半球では3月は夏の終わり。この時期の雨は物悲しいものらしいです。
歌詞は言葉遊びのようなもので、2人がつい笑ってしまっているのも仕方ない。

2014年8月 6日 (水)

夕涼みの音楽・1

毎日暑いですね。
夕涼み気分の音楽はいかがでしょう。
ジャズからの流れで知っていったボサノバについてしばらくおつきあい下さい。

ボサノバを夏に聴くのは、ベタですがはまります。
サンバが強い日差しの中で躍動する「動」なら、ボサノバは日陰でのんびりする「静」。
その日陰から一歩踏み出せば焼けるような暑さであることを肌に感じながらの、ほっとする涼しさが漂うのが不思議です。
北欧発の涼しい音楽にはない独特のけだるさは、夏を惜しむようにも思えて、秋にも似合うんですよね。

土臭さがなく都会的で、BGMとしてさらりと聴くにも適しています。日本ではおしゃれカフェから一般に広がっていったくらいですし(2000年代。カフェ・アプリ・ミディ、流行ったなあ)。

ボサノバといえば一般的にまずはアントニオ・カルロス・ジョビンです(トム・ジョビンとも呼ばれます)。
一番有名な曲は「イパネマの娘」だろうか?ブラジルのローカル音楽が欧米のマーケットに広がったきっかけの曲だし。
アストラッド・ジルベルトが英語で歌ったものが最もポピュラーかもしれませんが、ここは男性2人でのバージョンを是非。
ジョビン(左)とアンディ・ウィリアムスの歌でどうぞ↓

1:18頃から、主旋律の下を行くジョビンのハモリがたまりません。

高校生の頃、男性デュオバージョンのこの曲を聴いて電撃に打たれ、さまざまな人がカバーした「イパネマの娘」をFM放送から探してテープに集めることに没頭していました。世界中にどれほどの数のカバーが存在するのかまったくわからない。

オリジナルの歌詞はもちろんポルトガル語。でも北米進出用の英訳版、「娘」を「少年」に置き換えたもの、いろいろありました。出だしの歌詞は、のっぽで日焼けした若くてかわいいイパネマから来た娘、なので主人公を男の子に変えて女性目線で聞くのもドキドキするよね。その子が歩くと通りの皆がため息をつくけど誰にも見向きもしないつれないなあ、っていう歌です。題材になった少女は身長が170cmほどあったそうよ。
最初に聴いたのはジョビン&誰のだったのかもう調べようもありませんが、シナトラだったかもしれないなあ。古き良きアメリカのイメージを代表するアンディ・ウィリアムスと、不良の極致のフランク・シナトラ、どっちも受け入れちゃえる歌なのね。